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特許分類による検索

特許分類検索の特徴

特許分類による検索の特徴を説明します。 

長所
1.その技術分野の文献全てを見ることができる。
該当する特許分類記号を入力すれば、その記号が付されている文献全てがヒットします。

2.図面に記載された技術も検索できる
図面に開示された事項も、対応する分類記号が付されていればヒットします。

 3.古い文献も検索できる
技術分野にもよりますが、びっくりするくらいの古い文献もヒットします。

短所
1.特許分類についての知識が必要
特許分類の種類や構成がどうなっているのかの知識がないと、特許分類記号の入力ができません。

2.分類を間違えると全くヒットしない。
キーワード検索の場合は入力が不適切でも多少はヒットしますが、特許分類記号を間違えると全くといってよいほどヒットしません。

このように、特許分類による検索は、検索に多少慣れた人向きともいえます。

特許分類の種類

特許検索に使用する、主な特許分類の種類を説明します。

1.IPC(国際特許分類)
世界各国で共通に使用できる特許分類です。
セクション、クラス、サブクラスなどの階層構造になっています。
最初の英字がセクション、次の2ケタ数字がクラス、次の英字がサブクラス・・という具合に続きます。

例:A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業
  A01D 収穫;草刈り
  A01D34/00  刈取機

2.FI(ファイルインデックス)
日本独自の特許分類であり、IPCを細分化しています。
下記の例では、IPCの末尾に英字が追加され、上記IPCの例で挙げた刈取機がさらに細分化されています。

例:A01D34/00  刈取機
  A01D34/00 A 人力駆動収穫機
          B ・押刈機

3.Fターム
FIをその所定技術分野ごとに、種々の技術観点から細区分したものです。
この観点により、用途、機能、材質などの切り口から検索できます。

例:2B083AA01 上記刈取機において刈刃の回転軸の方向が水平なもの
  2B083AA02 上記刈取機において刈刃の回転軸の方向が垂直なもの

我が国の文献を調査する場合、IPCを使用するメリットはあまりなく、FIかFタームが多く使用されます。

Fターム

 Fタームについてもう少し説明します。
Fタームは下に示すように、9桁の英数字からなります。

左側5桁はテーマコードといわれ、その技術分野ごとに決められた英数字が付与されています。
この「2B083」は、「収穫機の構成要素3(刈取部)」の技術分野です。

次の2桁の英字は観点といわれ、その技術分野を検索するための切り口を表します。
「AA」は、「刈刃の回転軸の方向」の観点です。

そして、最後の数字2桁は観点を細分化したものです。
「01」は、「水平のもの」に該当します。

特許分類を検索する

では、特許分類をみてみましょう。
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)https://www.j-platpat.inpit.go.jp/の、特許・実用新案の上にマウスカーソルを合わせて下の図のプルダウンメニューを表示させます。

そして、特許・実用新案分類照会(PMGS)をクリックすると、https://www.j-platpat.inpit.go.jp/p1101が開き、下に示す画面が表示されます。

実際の特許検索で主に使用するのは、右上のタブの「コード照会」か、その左のタブにある「キーワード検索」です。
ここでは特許分類の階層構造を理解してもらうために、「コード照会」の中の「FI/ファセット」を使用します。

すると、 「A」セクション「生活必需品」、「B」セクション「処理操作:運輸」、「C」セクション「化学:冶金」・・・という選択肢が出てきましたね。

その中から、「A」セクションの左横の「+」をクリックしてください。

今度は、A01、A21、A22・・・という具合にクラスを選択する画面となりました。

次にA01をクリックして、同様に「A01B」「1/00」とクリックします。
すると、下の図の画面が出てきます。

これは、農業のうち手作業具である「A01B1/00」の技術分野のFIが表示された画面です。
ここには「A01B1/00」~「A01B1/24」までの特許分類が記載されています。

 また、画面の右側には「2B031」という5桁の英数字が見えます。
これはFタームのテーマコードです。

これをクリックしてみても、下の図のように具体的な情報は記載されていません。
つまり、当該技術分野には文献の件数が少ないため、Fタームは付与されていません。

特許分類の階層構造

上記の説明で、特許分類が階層構造になっていることは多少なりともわかっていただけたと思います。
ここでは、この特許分類の階層構造をもう少し詳しく説明します。

 上記の「A01B1/00」の特許分類の一部を、パソコンのフォルダ構造に置き換えてみたのが下の図です。

左側が特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)の画面の表示、右側がその画面の表示の特許分類をパソコンのフォルダに置き換えたものです。 

数字の後に付されている、ドットの数に注目してください。
このドットの数が多いほど下位の階層に位置します。

つまり、ここでは一番上の階層に「手作業具」があり、その下に「鋤;ショベル」「ホー;手持ちカルベータ」があり、さらにその下に「歯を有するもの」などがあります。
そして、それぞれの特許文献は、その特徴によりこれらのいずれかの階層に分類されます。

例えば、歯付きの鋤は、「歯を有するもの」に分類されますし、歯がない鋤は「鋤;ショベル」に分類されます。

階層構造を実際に体験してみよう

上記で特許分類の階層構造を説明しました。
ここで疑問が生じます。

 

実際に特許分類を入力して検索したとき、入力した階層のみを検索するのか、または下位階層も含めた検索ができるのか。

実は、特許分類を入力すると、下位階層も含めて検索されます。
(2018年3月より前では、テキスト検索の項目を用いて検索すると、その階層のみの検索でした。)

実際に入力してみましょう。
「特許・実用新案検索」を開きます。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/p0100

そして、検索項目のプルダウンメニューから「FI」を選択して、検索キーワードに「A01B1/00」と入力し、「検索」ボタンを押してください。

ここでは2561件ヒットしました。
この状態では、「A01B1/00」の下位階層まで含めて検索されます。

なお、この検索では特許分類のみでの検索ですので、昭和46年以前の古い文献もヒットします。

次に、「A01B1/00」の頭に「$」を付して「$A01B1/00」と入力して検索します。

すると、405件のみ検索されました。
これは、「$」を付すことで、「A01B1/00」のみの階層が検索されたのです。

ちなみに、「A01B1/02」と入力すると、「A01B1/02」とその下位階層の「A01B1/04」に係る文献がヒットします。

ここでは、画面の上の方にある文献種別で「国内文献(all)」を選択しました。
その上の「文献種別」をクリックすることで「実用新案」「
特許発明明細書」「登録実用新案明細書」の選択又は非選択を選ぶことができます。
また、外国文献も選択することができます。

 

Fターム一覧表

ここでは、Fタームについて説明します。

Fタームとは、既に説明したように、FIをその所定技術分野ごとに種々の技術観点から細区分し、用途、機能、材質などの切り口から検索できるようにしたものです。

 では、Fタームを見てみましょう。

実際の特許の検索では、FIを特定してからFタームを見ることが多いため、ここでもFIの確認画面からFタームを見るようにします。

パテントマップガイダンスhttps://www.j-platpat.inpit.go.jp/p1101のFI/ファセットから「+」ボタンをクリックして、ここでは「A01D34/00」を開きます。

すると、「A01D34/00」の階層のFIの一覧が表示されます(本来はもっとたくさん表示されているのですが、都合により一部のみ掲載します。)。

右側にある「2B083」「2B382」がテーマコードです。

このテーマコードのうち「2B083」をクリックしてみてください。
Fタームの一覧表が表示されます。

画面一番上にテーマコードと、このテーマコード全体のFI適用範囲が表示されています。

また、左側には観点が「AA00」「BA00」・・・と表示され、それぞれの観点の説明がなされています。

これらのうち、「AA00」の左側にある「開く」ボタンをクリックしてみましょう。

「AA01」水平、「AA02」垂直、「AA03」その他 というように表示されます。
また、FI適用範囲も表示されています。

つまり、「AA01」には、FI「A01D34/00、、、」の範囲において、刈刃の回転軸の方向が水平の特許文献が分類されます。

Fタームを用いた検索

ここではFタームを用いた検索を説明します。

Fタームは特許・実用新案検索https://www.j-platpat.inpit.go.jp/p0100の初期画面である「選択入力」タブでも使用できるのですが、ここでは「論理式入力」タブを使用した場合を説明します。

では、特許・実用新案検索の「論理式入力」タブの画面を出して入力してみましょう。

先ず、「テーマ」にテーマコードを入力します。
せっかくですので、上記で説明したFI一覧表の「2B083」を論理式に
入れます。次に、「論理式」に「AA01」を加えます。

つまり「2B083AA01」という検索式を入力するのです。

では、「検索」をクリックします。

これで、刈刃の回転軸の方向が水平の特許文献が検索されました。

ここで、注意点です。

実は、Fタームには付加コードといって、Fタームにさらに意味づけをするために付されている記号が付されていることがあります。
昔のINPIT検索サイトでは、この付加コードが付されているか否かが一目瞭然だったのですが、今はいちちFターム解説を開いて読まないとわかりません。

ではどうするのかなのですが、面倒でも検索式の末尾に「.(ピリオド)」を入れて、例えば「AA01.」としてください。

「.(ピリオド)」を付けることによって、細分化された下位階層も全て検索してくれます。

絞り込み検索

次に、絞り込み検索をします。

既に入力した検索式の「2B083AA01」の後に、「*」と「2B083BA12」を入力して、検索実行をクリックします。

この「*」(半角、以下同様)はAND検索するという意味です。
また他にも「+」でOR検索、「-」でNOT検索ができます。
さらに、検索式に優先順位をつけたいときは「 [ ] 」で囲むと、その部分の式が優先で検索されます。

今回入力した「2B083AA01*2B083BA12」は、「2B083AA01」と「2B083BA12」のAND検索となり、刈刃の回転軸の方向が水平、かつ刈取機が4輪の車両に装着されている特許文献がヒットしました。

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